奇倖１巻をご紹介する！

「まんが王国」のリリースで韓国発のweb漫画「HCコミック」の独占先行配信を取り扱うことになったとの内容に、何となくひらいたことがきっかけ。

１５作品が一斉に配信になっていたので、一つずつチェックしていたところ、この「奇倖」が怖い！

全配信作品の中で唯一青年漫画ジャンル（他は少年・少女）にカテゴリーされており、表紙の画もなかなかのモノだったことから試し読みをしてみたが、ホラー系があまり得意ではないことも手伝ってか、ビビリまくってしまった。

「HCコミック」の特徴としては、タテ読みオンリーでの配信であり、国産マンガとは一味違ったテイストの描写が味わえる。

本作は、ホラー漫画をオムニバス形式で配信しており、一つの作品が３巻程度でまとめられている。
１巻あたりのボリュームは７０～１３０ページであるが、１１０円（税込）で読むことができ、国産の単話に比べるとコスパは良いように感じられた。

ホラー漫画はストーリーで恐怖感を味わうのも醍醐味だが、なんと言っても画のインパクトに尽きると思う。

ヨコ読みだと、怖そうな描写が来るタイミングで次ページをタップすると画が現れてしまうので、身構えることができるが、タテ読みを活かした絶妙の間で、怖い描写が何の前触れもなく突然現れるので、一層の恐怖感を感じることができるようになっているのだ！

１巻では自宅にある兄の写真が笑うという、よくありそうな内容なのだが、とにかく画を見て欲しい！

「奇倖」は「まんが王国」独占先行配信作品であり、まんが王国でのみ読むことができます。
2021年11月1日時点、まんが王国の無料会員登録を行うだけで、１巻を０ポイント（０円）で購入することができます。

これから先、ネタバレ部分を含みます。
無料会員登録をすることで、１巻を無料で読むことができます！

１巻ネタバレ

不良集団にくっついている弟と品行方正な兄。

弟は健太郎。兄は一郎。

一郎は今日も仲間とつるんでいる健太郎を横目でチラッと見ただけで素通りしていく。

冒頭の描写から二年後ーーー

帰宅した父親が廊下で見たのは、飾ってある兄の写真の前で震えながら顔を覆い、兄に謝っている健太郎の姿だった。

写真は額縁に入れられ、大きく飾られている。

写真の兄は笑っている。

健太郎には笑って見える。

健太郎は母親に、そろそろ兄の写真を外しても良いのではないかと聞いたのだが、兄の存在を感じていたい母親はそれを許さない。

兄はすでに死んでしまったのだ。

母親に頼まれ、洗面台へタオルを運ぶ健太郎だが、兄の写真の前を通らないとたどり着けない。

兄の写真の横を通り過ぎると、兄の目が動いている。

健太郎をじっと見ているのだ。

健太郎は昔を思い出していた。

もらった小遣いをすぐに使い果たしてしまった健太郎。

不良仲間とつるむには金がかかった。

一方で兄は優等生であり、奨学金で大学に通っていた。

父と母に注意される健太郎だが、兄は健太郎をかばい、小遣いをもっとあげてくれと交渉までしてくれる。

兄に感謝する健太郎であったが、健太郎が不良とつるむのは快く思っていない。

ましてやタバコを吸っていることに関しては、自分でも健太郎をかばいきれないと注意した。

健太郎は兄がうとましかった。

ある日、健太郎は不良仲間とカツアゲをすることになった。

健太郎は仲間と言っても子分のような立ち位置であり反抗はできない。

その時、不良たちの目に飛び込んできたのは、兄の一郎だった。

兄は一方的に殴られ、健太郎は止めることができなかった。

自宅で兄に殴られる健太郎。

健太郎は兄が自分を何もかも見透かしているような感じがして嫌だった。

兄への劣等感はどんどん溢れてくる…。

「だから俺はこんな風になったのか？」

今の声はなんだ？

洗面所で現実に帰った健太郎は写真を見た。

「兄さんがしゃべったの？」

写真の兄は不気味な笑みを浮かべ、健太郎を見ている。

背筋が凍えるような思いに、健太郎は慌ててリビングに戻っていく。

（２巻につづく）

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１巻ネタバレ

とにかく画が怖い！

不敵に笑う兄の表情がマジで怖い！！

ストーリーとしては、死んだ兄に対して何らかの後ろめたい思いを持っているだけ、兄の写真が笑っているように見えるという内容。

２巻以降で兄が死んだ原因や兄の写真がどう変化していくか見ることができるだろう。

ゾクゾクするほど寒気がする画を一度味わってみてはどうだろう。

ホラー漫画が好きな人は、まだほとんどの人が知らないホラー漫画を一足先に読んでみて！